【愛犬の健康維持のための運動】
人間と異なり自ら進んで運動をすることができない愛犬は、運動をすることによって健康を保つことは、飼い主の判断に委ねられていると言っても過言ではありません。愛犬が運動する前には、我々と同じように運動をはじめる身体の準備ができているかどうかを確認し、運動後には状態に応じた身体のケアが必要になります。
◇健康状態の把握
愛犬は一般的に飼い主と共に外出することを好む傾向があり、散歩のサインを感じ取ったりすると、多くの犬が飼い主に飛びついてくるほど興奮して喜びを表します。しかしながら、ここで気を付けなければならないのは、もし愛犬が極度の運動不足だったり、怪我や病気を抱えていたり、また肥満などで身体を思うように動かせない場合は、突然運動をし始めたりすると問題が起きる可能性があるということです。特に、肥満している犬の場合は、動物本来の運動能力やスタミナが低下しているケースがありますので、急に激しい運動をするのはご法度になります。
◇運動前の準備
もしあまり運動に慣れていなかったり、肥満している愛犬の場合は、最初は負担が軽めの無理のない距離内を散歩することから始めてみましょう。まずは、自宅から見える範囲のエリアを軽く歩いて回り、問題がないようであれば少しずつ歩行距離を伸ばしていきます。歩行している愛犬が、少しずつスピードを速め、勝手に走り出すようであれば並走しながら愛犬の表情などを確認してみてください。愛犬の様子にまったく問題がなさそうであれば、そのまま3km程度の距離を一緒にウォーキングしてみましょう。ウォーキング中には人間と同じように愛犬も水分補給をする必要がありますので、水は水筒やペットボトルなどで携帯して、こまめに与えるようにしてください。
◇運動後のケア
人間と同じように、犬も運動後には筋肉が張ったり、場合によっては筋肉痛を発症することもありますが、けっして人間用の薬などは与えないようにしてください。人用の薬はどんなものであれ、犬には刺激が強すぎたり、消化できないものが含まれている可能性がありますので、たとえ少量であってもけっして使用しないようにしましょう。その代わり、運動後には、飼い主の手で愛犬の筋肉を優しくほぐしながら軽くマッサージをしてあげたり、問題がありそうな場合は必要に応じて獣医師などに相談してみてください。